約4年半ぶりのレニー・スモールです

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    そんなに時間が経ったのかと感慨深くなります。
    ちゃっぴーこと三嶋孝弥です。



    株式劇団マエカブ
    『ハツカネズミと人間』


    無事に全日程、終了しました。
    約4年半ぶりの再演。



    再演するということは前回を超えなければいけない、という思いがどうしても働きます。
    今回の再演にあたり、私は『レニーという人間を可愛そうな人にしない』ということを目標に掲げました。なんなら、嫌われてもいいくらいな気持ちでした。

    何故か。

    前回はとにかく天真爛漫純新無垢で汚れなきまま死んでいくレニーを私は目指しました。それがレニーという人間の特権だと思っていました。
    なんなら世の中が悪いんだ!くらいなイメージで。

    でも、でもでも。

    レニーにとっては生きにくい世の中なのは確かでも、ジョージはどうなの?腕を砕かれたカーリーは?殺された妻は?急に農場を滅茶苦茶にされたスリムは?カールソンは?無駄に夢を見させられて再び絶望に落とされたキャンディは?クルックスは?
    確かに生きづらさを抱えているけれど、それも仕方の無いことだけれど、それに巻き込まれた人たちはどうなるの??
    ハツカネズミと人間は確かにレニーが幸せの絶頂で死んでいくストーリーです。
    彼にとってのハッピーエンドです。
    でも、彼のハッピーエンドは多くの不幸の上に成り立ってしまっています。

    もちろん、だからレニーが悪いとは思ってはいません。いませんが、『レニーがかわいそう』というだけの話にはしたくなかったのです。

    今回、少し細かく知的障害を思わせる演技を加えています。
    そこに気がついてくれた人も何人かいて嬉しい限りです。

    本当はレニーのような人も素敵に生きていける世の中が理想です。
    でも、あの世界恐慌時代は自分たちが生き抜くので精一杯だったでしょう。
    その中で一緒にいてくれたジョージはレニーにとっては本当に掛け替えのない人だったのでしょう。


    知的障害っぽい演技を加えるかどうかは本当に最後まで悩みました。
    しなくても成立させることも可能な脚本ですし。
    でも、最終的には挑戦しました。
    それがいいことか悪いことかはわかりません。
    わかりませんが、やってよかったと今は心から思っています。
    そこから逃げることはレニーから逃げることと同義だと思っていました。
    逃げなくてよかったです。


    お客さんのための我々は動きます。
    動いていますが、それぞれに個人的な思いも、もちろん持って動きます。
    それは共演者の為だったり、作・演出の為だったり、マエカブ団員みんなの為だったり。
    でも、今回はたったひとりの彼の為に舞台に立ちました。立つことに決めていました。
    また、いつの日か、彼のたくさんの面白い話を聞かせて欲しいです。


    過去のレニーと今回のレニーと。
    それを作り上げてくれた全ての人に。

    ありがとうございます。



    変わらないもの。
    変わったもの。
    変わってしまったもの。
    変わって欲しくなかったもの。
    この4年半でたくさんありました。
    ありましたが、我々は変わり続けます。
    そして、前に進みます。

    また、次に会える日まで。
    いろんな人にちゃんと胸を張って将来は会えるように、
    前を見据えて歩き変わっていきます。



    これからもどうぞよろしくお願いします。



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